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「ネットで合意」実験デモ……国際シンポジウムでコペルが実験をコーディネート

 重要な政策や課題の決定に、一般市民が直接参加できる方法はないものだろうか?
 インターネットやインターネット会議システムなど“旬”のIT技術を使えば可能である。
 それを実際に示して見せたのが、さる10月1日〜3日に北九州市で開かれた、国際景観シンポジウムである。従来、行政や大手デベロッパーが決定していた地域のシンボル的建物の景観を、身近な“駅舎”を例にとって、一般市民が決定に参加するという実験である。NTT系のインターネット会議システム(サービス名:コーラス・ライン)を使って、会社員・主婦・デザイナーなどフリーランサー・起業中の女性など多彩なメンバー約20名の実験参加者を得て行われた。合意実験は、北九州市のシンポジウム会場と、東京、神奈川、金沢を結び、各地の参加者は、会場から示された4枚の駅舎候補の画像を見ながら、チャットにより意見交換をし、最良いと考えるものを投票により決定する。意見を交わす時間の長短によって、意見の集約度をみるというリアルタイムの実験で、会場を大いに沸かせた。専門家の集まる会場の意見との比較も行ってみて、チャット時間が長くなると意見の集約度が高くなることなど興味深い結果が示された。
 実はこの企画案が出されたのがシンポジウム約1ヶ月前で、具体的な実験案が決まったのは10日前であった。以来、コペルはセッション・コーディネート役として、システム・チェックから、デモ・シナリオ創り、プレスリリース、実験参加者の手配、会場設備のスペック・チェック、リハーサルによる確認と手順の構築、参加者へのガイド等を行い、最終的なシナリオと実験手順を確立したのは、発表前夜であった。セッション・プレゼンターは、海外を含め各地から前日また当日早朝到着という、ギリギリのスケジュールの中で、システム的トラブルを回避しながらのハナレワザ、しかも予期以上の成功が得られたのは、多数の関係者が、先進的な実験を成功させようという一致した熱意と結束のおかげであろうと、スタッフ一同安堵と喜びを噛みしめたのであった。
 一昔前なら、準備に数ヶ月は要したであろう実験がこんな短期間で可能になったのは、やはりIT技術の進歩と普及の故であろうと、改めて認識を強く持ったものである。  またコペルの会員で参加していただいた方々から、実験そのものに対し、また使用したシステムに対して非常に貴重なコメントが得られ、コペルの会員組織そのものが、今後の先端的、技術的な製品・サービスへの調査・試行実験への協力が可能であることなど貴重な人的資産として位置付けられるのではないかと強く感じた。